こんにちは!阿佐ヶ谷パーソナルトレーニングジムWye’s Gymトレーナーの相馬です。
今回は、最近耳にすることが多いケトジェニックダイエットについてご紹介します。
昨今、糖質制限やケトジェニックダイエット、それに似たダイエット法が話題になることが多くなってきたので、今回はそれについて少し触れていこうと思います。
ケトジェニックダイエットとは
ケトジェニックダイエット(以下ケト)とは、糖質の摂取を制限することで、その代わりのエネルギー源として脂質を摂取するというものです。人間は、もともと糖質と脂質の2つの栄養素をエネルギー源としていますが、それを脂質のみにすることで体内の脂質、つまり体脂肪を燃やそうというのがダイエット法として取り入れられる理由です。
ケトは元々、てんかんの治療のために医師による指導のもと行われる食事療法でした。また、糖尿病患者の血糖値のコントロールなどに用いられたりもします。その中で、脂質をメインのエネルギーにすることによる体重減少、体脂肪燃焼の効果が注目されダイエット法として広まったという流れがあります。
ケトジェニックダイエットのメリットは?
ケトの最大のメリットは、なんと言っても脂質代謝の亢進です。
ダイエットで脂肪を減らしたいという目的であれば、かなりのメリットです。
体内の脂質をエネルギー源として利用するとなれば、別のエネルギー源である糖質が体内に存在している場合に比べ、早いスピードで体脂肪を減らすことができます。
また、先ほど触れた疾患がある方にとってはその予防や対処として効果的というメリットもあります。
ケトジェニックダイエットのデメリットは?
まず、ケトジェニックダイエットを始める際に注意しなければならないのが副作用です。
ケトを行う際には、体内に蓄えられた糖質を限りなく少なくする必要があります。徐々に糖質の摂取量を減らしていき、最終的には0に近いところまで減らしていくのですが、この時に体内でメインのエネルギー源を糖質から脂質に切り替える工程があります。その後の切り替わった状態のことをケトーシスと呼びます。
このケトーシスに入る際に、完全にエネルギー源を脂質に切り替えていない状態+糖質摂取量の制限という状態が重なることで低血糖状態に陥ります。そのため、個人差はありますが、頭痛やめまいなど様々な体の不調が引き起こされます。
また、マウスを用いた実験では、筋肉を合成する作用の減少が起きケトを用いたダイエット中の筋肉量の低下を示す結果も出ています。
ケトジェニックダイエットまとめと個人的見解
ケトジェニックダイエットは、大きなメリットとして脂質代謝が亢進されることで効率よく脂肪を落とすことができる。
反対にデメリットとして、ケトを行うにあたって低血糖状態の症状が出ることがある、筋肉量の低下の可能性があるというものでした。
個人的には、過去にケトジェニックダイエットをしたことがあるので、その時の経験を含めて少しお話しさせていただくと、ダイエットや食事管理に慣れていない方には向かないかなと思いました。確かに、糖質を摂りながらのダイエットに比べかなり早く体重は減少しましたが、初期の頃は体調不良になったこともありましたし、脂質がメインの食事になるので胃の調子が悪くなったりもしました。
糖質を摂るとケト状態から元に戻ってしまうので、たまのご褒美で甘いものをというのはもちろん、何かのお祝いでケーキをということもできなくなってしまいます。
そのため、ダイエットに取り入れる際は普段から食事管理をするのに慣れている方、ある程度自分で食生活をコントロールできる方向けかなと思っています。
トレーナー目線でお話しするのであれば維持するのが困難なのと、副作用による健康被害が拭いきれない以上クライアントにおすすめはしないかなと思います。
参考文献
ケトジェニックダイエット摂取に対する骨格筋の応答
中尾 玲子
https://seikagaku.jbsoc.or.jp/10.14952/SEIKAGAKU.2022.940730/data/index.html